3月13日日曜日は第二回臨床カンナビノイド学会が開かれました。場所は昭和大学。
会長の新垣先生は以前沖縄のクリニックにもお邪魔させて頂き、お世話になりました。
様々な分野に見識がある先生ですが今はカンナビノイドに力を注がれています。
カンナビノイドとは麻科一年草のアサに含まれる104種類の活性物質の総称です。カンナビノイドは
体内にも存在し、内因性カンナビノイドとよばれます。人間には生きていくために本来備わっている
身体調節機能エンドカンナビノイドシステムがあり、その不調により様々な健康不調を引き起こす
と考えられています。カンナビノイドに関する研究は世界中で進んでいますが臨床に結びつく
研究は、特に日本では全くなされていません。何故ならアサは別名大麻草であり、60年前から
規制の対象となっているからです。カンナビノイドの中で興奮などをおこす成分はTHCという成分
で、それを除いたCBDという成分のみ、医療における研究対象になっています。カンナビノイドは
副作用が少なく、様々な精神疾患、抗がん、抗炎症などに効果があると考えられ、多くの人々に
貢献する可能性を秘めた物質と考えられています。私も専門分野とは直接結びつかない分野ですが
分からないからこそ勉強します。2回参加させていただき、少しずつ理解してきました。
今回、カンナビノイドによる逆行性シナプス伝達調節機構、抗がん剤とカンナビノイドによる
疼痛緩和効果の講演は難しい話でしたが、大変興味のあるお話でした。
今すぐに役立たなくても、色々な方向にアンテナを張り情報を得ると、いつか何かしらの形で、
当院の患者さんのお役にも立てるかもしれません。
投稿日:2016年3月14日 カテゴリー:その他